数値標高モデルを使った詳細地図

この項はオリエンテーリング地図の作製も念頭に置いて書いています。
基盤地図情報2500には等高線情報は含まれていません。そこで,数値標高モデル(5mメッシュ)から等高線を作成し,基盤地図情報2500とあわせて野外調査の現地野帳として使用できる詳細地図をつくります。ただし基盤地図情報2500はまだ公開されていないエリアも多く,数値標高モデルも10mメッシュは全国で作成されていますが,5mメッシュはまだ一部です。

必要なソフトウェア

GISオープンソースQGIShttp://www.qgis.org/wiki/Download)を使用しています(過去エントリ参照)。今回はプラグインのGdalToolsを使用するのでプラグインマネージャで使用可にしておいてください。
数値標高モデルをGeoTiff形式に変換するには,三匹のウリボウさんの「基盤地図情報DEMコンバータVer1.4」(http://space.geocities.jp/bischofia_vb/)を使用させていただきます。
基盤地図情報2500のシェープファイルへの変換は,公共測量ビューア・コンバータ(http://psgsv.gsi.go.jp/koukyou/public/sien/pindex.html)を使います。

データ(基盤地図情報

基盤地図情報ダウンロードサービス(http://fgd.gsi.go.jp/download/)から,基盤地図情報2500と数値標高モデルの必要な地域のファイルをダウンロードします。

作業手順

1) 基盤地図情報2500は市区町村単位でダウンロードできるので必要な地域をダウンロードし,「公共測量ビューア・コンバータ」でシェープファイルに変換します。
2) 数値標高モデルは(世界測地系)2次メッシュ単位でダウンロードできるので,必要な地域のファイルをダウンロードし,「基盤地図情報DEMコンバータ」で開いて,GeoTiff形式で保存します。
3) QGISで,新しいプロジェクト(座標系はJGD2000)にDEMをコンバートしたGeoTiff形式のファイルを追加し,メニューの「ラスタ」(GdalTools)の「等高線」で,等高線のシェープファイルを作成します。

4) できたシェープファイルQGISの新しいプロジェクト(座標系は平面直角座標で,オンザフライ座標変換をonにする)に追加します。
5) 必要なシェープファイルを「ベクタ→データマネージメントツール→新しい投影法へエクスポートする」で平面直角座標に変換します。
6) オリエンテーリング地図(OCAD使用 http://www.ocad.com/en/index.htm)へは平面直角座標系に変換したシェープファイルをインポートし,ファイル(レイヤ)ごとに適切な記号をあてます。(測量法で定められた利用申請はしてください)

参考

GDALを使って、基盤地図情報の標高データから等高線のshpファイルを作成する方法 - 自然環境保全のための周辺技術 http://d.hatena.ne.jp/tmizu23/20100215/1266229611
基盤地図情報(標高)をGDALやGRASSで使いたい - 地図はたいへん http://d.hatena.ne.jp/vec2ras/20100107/1262833221